上伊由毘男のブログ

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18日目:CDでリリースする理由がわからないという声

とあるミュージシャンが新しいアルバムを出すにあたり、CDではリリースしないと宣言しました。LPで出すそうです。タイムラインでちょっと見かけただけなので元ツイートは見失ってしまいましたけど。
世の中いろんな考えがあっていいと思います。


LPで出す理由の中に、音が良くない、ってのと、LPのほうがジャケがでかいから興奮する、ってのがあって、私は記憶の糸をたどりました。


この二つ、かつてレコードからCDへ移行した’80年代に、レコード派が言ってたことなんです。


私もオーディオ詳しくないんでアレですが、アナログレコードのほうが収録できる周波数帯域が人間の可聴帯域より広く、可聴帯域外の音が可聴帯域の音にも影響を与えるから、高音質だと。そういう意見を目にしました。
ジャケが迫力あるのはそれはもうそうです。はい。


しかし’80年代当時、CDのセールスポイントも「高音質」だったんですよ。低ノイズ(低いというか無)やダイナミックレンジ(音の大小の差)がすばらしい!って。連続74分の再生時間によって、AB面の分割にとらわれない作品作りが可能になると歓迎の声もありました。もちろんCDの普及は、物理サイズが小さく持ち運びや取り扱いが楽だったことやランダムアクセスといった利便性もあってのことですが。


最近はハイレゾ配信なんてのもあります。音質面も利便性も(なんならコストパフォーマンスも)サブスク配信に奪われてしまった今、CDは音楽メディアの主役から降りる時が来たのでしょうか。
個人的には、さすがにレコードは不便すぎると感じますが……。


まあ、サブスク配信があればそれでいいっちゃあいいんですけどね。聴ければいいっすよ。聴けないのは困る。