アマプラに勧められたので。1973年、俺が生まれた頃の作品である。
我が故郷の大河を描いた映画があったとは知らなかった、と思ったのだが、アマゾンの紹介文からしてなんかおかしい。
美しき裸身がよみがえる──岡崎英生、上村一夫原作の同名人気劇画の映画化。巨匠・野村芳太郎が女の愛の遍歴をしっとりと描く。当時、『同棲時代』のヌードが評判になった由美かおるの妖精のような美しさは必見。良家の娘の奔放な生き方の描写よりも、ヒロインの和服姿や全裸の美しさが際立つ出来栄え。
なかなかのオブラートだと思った。
とりあえずしなの川(信濃川)あんま関係ない。オープニングのナレーションからして無理がある。
「信濃川の歴史は、そのまま沿岸住民の受難の歴史であった。こよなく優美なこの川が、長雨の後や、雪解けの季節になると、しばしば恐ろしい氾濫を起こす。それはつつましく内に秘めた乙女の情熱が、突然、鮮烈なほとばしりを見せる姿にも似ていた」
と思ったが、今書き起こしてみたらなかなかの名文だった。脚本ジェームス三木だからな。
しかし、信濃の流れを背に受けて育った俺としてはつい「そんんなわけあるかい」とつい言ってしまう。
エンディングで由美かおるが歌う主題歌が流れるあたり、当時としてはアイドル映画としての役割も担っていたのかなと想像。なんせAVも無い時代だからなあ。由美かおる20歳頃の作品だ。きっとさぞ盛り上がってたんだろう。
なお、そろそろアマゾンプライムビデオの無料から外れるので観たい人はお早めに。