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上伊由毘男のブログ

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奴隷が奴隷を再生産する新聞奨学生制度

元ネタはこちら。
苦学生をうつに追い込む!? 不況で希望者殺到「新聞奨学生」の実態 | 格差社会の中心で友愛を叫ぶ | ダイヤモンド・オンライン
一見、経済的な理由で学業をあきらめかけてた人たちを救うすばらしい制度に見える。が、その実情は、虚偽の募集要項に加え労基法無視や人権蹂躙が横行し、経済的にも困窮し、仕事のために学業どころではなくなる上に、過酷な状況でうつや過労死に追い込まれるケースもあるという。

制度自体はすばらしいが、新聞奨学生の職場環境はやはり問題が多い。それでも、やはりこの奨学金に頼らざるを得ない学生たちがいる。
「その現実を知ってほしい」

記事はこう結んでいる。
これに対し、実際に新聞奨学生制度を経験した人の感想があった。
「新聞奨学生」の実態って…。 : パソコントラブル出張修理・サポート日記

不当ないじめ・嫌がらせ事例は、実際の現場を見てきた上で言えば、ない話ではないとは思います。
全国にどれぐらいこんな現場があるのかは、第三者の聞き取り調査でもない限り、決して浮き彫りにはならないでしょう。
実際、奨学会の卒業パーティーに呼ばれた時には、その手の内容のチラシを配ろうとして退場させられた人がいました。
ですので、先の記事どおり、不当な扱いを受ける奨学生が、一定の割合で存在するのは事実なのだろうと思います。

こういった体験を通じて、世の中の厳しさというものに触れていけば、いきなりの厳しさに耐え切れずに「うつ」になって復帰が困難、という事態は避けられるはずです。

いやいやいや!ちょっとまて!自分が苦しんだからといって、他の苦しむのも当然とでも言いたいのか?
そもそも、法律違反や人権無視が横行しているというのに、それを「世の中の厳しさ」に擦り替えるのはどうなんだ。本来であれば、しかるべき機関に助けを求めるなりすべきだろう。それができないのは、何より彼らが苦学生・・・学業をしたいからではないか。奴隷のようにこきつかわれ、勉強もろくに出来ず、何のために学校へ行ってるのか、何のための新聞奨学生制度なのか。
現行の新聞奨学生制度は、人の弱みにつけこんで安い労働力を確保しているだけではないのか。
そして当の新聞奨学生出身者がこのように「理不尽なのは当たり前」などと言う。社会へ出る前に免疫をつけろと。
ダイヤモンド・オンラインの記事にはこうもある。

 専業販売員にはもと新聞奨学生が多く、いじめが伝統的に受け継がれていた、ということもある。

まさしくこの構図そのものだ。理不尽な労働環境がさらなる理不尽につながっている。
確かに世の中は理不尽にあふれている。社会へ出たらおかしなことは一つや二つではない。しかしこれからの若者に求められるのは、そんな古き悪習にNOと言うことなのだ。一度社会に出てしまって、社会と言う鎖にしばられてしまった人にはなかなかできないことなのだから。
そんな大人が出来ることは、この理不尽の鎖を自分の代で断ち切ることであり、「仕事は責任をもってあたらねばならない厳しいものだ」という教科書的な一般論で片付けることではない。
仕事でうつや過労死に追い込むなど、一般社会でも防がなければならないことなのだから。