上伊由毘男のブログ

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映画「さかなのこ」を観た(ネタバレ含む)

映画館で観た予告編で気になって、ずっと待ってて、でもいざ公開されたらなかなかいけなくて、ようやく観てきた。
面白かった。俳優・のんの魅力にあふれてた。生きることの困難さをコミカルに描いている。さかなクンの自伝が原作だけど、さかなクンのことよく知らない俺でも楽しく観れた。絵の才能もあったんだな。
この映画のキャッチフレーズは「ずっと大好き。それだけで人生はミラクル」とあるが、好きを貫く事の大変さと、そのために多くの人々との幸運な出会いが描かれている。
(以下ネタバレ)






のん演じる主人公のミー坊がギョギョギョって言ってるとじぇじぇじぇ思い出してつい可笑しくなった。
主人公が幼少期の頃、不審者として登場するさかなクン(本人)が帽子を外すシーンはドキリとした。それがのちのミー坊を創り上げる演出は良かった。
不良がノーヘルでバイクに乗ってるシーンもドキリとした。やればできるんじゃん。エンドロールに注意書きが出てたけど。ただ、不良実はいいヤツ理論に乗っかっているのでそのへんひっかかった。
ミー坊がぽんぽん引っ越ししてる(ように見える)のも気になった。父と兄が途中から急に存在感なくなるのも気になった。ご想像におまかせされたんだろうか。
レストランのシーンだけ意図がよくわからなかった。
冒頭、男でも女でもどっちでもいい、みたいなメッセージがででんとスクリーン中央に強く表示される。それがこの映画の主題なのだとしたら、それは文字でなく一本の映画として伝えるべきなのではないか、どっちでもいいかどうかは観る人に任せるべきなのではないかと思った。

劇場版GのレコンギスタをI〜Vまで全部観た

I〜IIIはアマプラで。俺が観たあとで無料になった。
IVとVは劇場で。なぜかモノラル音声だったので劇場ならではの音響とか迫力みたいなのはナシ。
I〜IIIは総集編感強かったけどIVとVは新作感あった。とくにIV。それが関係あるのかどうかわかんないけどややわかりにくく感じた。まあ総集編だからなんだけど。IVのベルリとマスクの戦いは良かった。Vではロックパイの死に方が良かった。ラストは……あんなもんでしょうと言われればあんなもんでしょうか。
わかりにくいわかりにく言うても、ファーストガンダムだって劇場版何度も観たんだから、Gレコも繰り返し観ればわかると思う。見返すときはTV版じゃなくてこの劇場版になるだろうな。
イマイチ切れの悪い感想なのは、きっと俺がGレコを観るには歳をとりすぎたから。

故郷の英雄が映画になった「峠 最後のサムライ」を観た


我がふるさとの英雄・河井継之助を題材にした映画「峠 最後のサムライ」をはりきって観に行った。子供の頃から名前だけは知ってるが、具体的に何をした人かはよくわからなかったってのもあって。コロナ禍で何度も上映延期になってようやくの公開。原作は司馬遼太郎の「峠」。



原作は長編小説だが、映画は割り切ってラストあたりの戊辰戦争の長岡城攻防をメインに。まあそうしないと2時間にはおさまんないし。とはいえ、どこがクライマックスなのかわかりにくかった。ラストシーンも想像してたのとちょっと違った。
時代劇好きなら観て欲しいとは思うものの、そうじゃない人には難しいかも。原作読めと言いたいところだが原作は原作で読みにくいんだよなあこれが(笑)。

映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」を観た(ネタバレ)

えっ、そうなの?!



映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」を観に行った。公式で盛大なネタバレしたし、リピーター向けの施策もあるのであわてて観なくていいかなと思ってたらスクリーン数がどんどん減ってるので急いで観てきた。


子供の頃、「ククルス・ドアンの島」の回は半ば伝説化していた。ザク同士が戦うというシーンにワクワクしつつ、放送当時は家庭用ビデオもほとんど普及しておらず、録画したテープ持ってるやつは英雄扱いだった。だから私は長い間TV版「ククルス・ドアンの島」を観れずにいた。劇場三部作には収録されてないし、TV版ファーストガンダムレンタルビデオ屋に並んだのは、成人してずいぶん経ってからだった(以外にもTV版ファーストガンダムが製品化されたのは放送されてからかなりのちのことである。それが当時の常識だった)。


そうして、大人になってからビデオや配信で「ククルス・ドアンの島」を観てたら、映画化の話が飛び込んできた。これは観ないわけにはいかない。


結果、映画版はまごうことなき「ククルス・ドアンの島」だった。これが安彦良和氏が描きたかった「ククルス・ドアンの島」だというのならそうなのだろう。観終わっての第一の感想はそんな感じだった。
ファンサービスというか、回想シーンとして名台詞を入れたり、そのためだけにシャア出したり、MSVの高機動ザクがバリバリ戦ってたり、プラモの中だけの存在だったガンキャノンのミサイルポッドが出てきてたり、コアブースターがSFSとして使われたり(これはGアーマーのアンチテーゼとしてコアブースターができたという話からすると先祖返りというべきものなのか)と、退屈しない作品になっていた。


これまで、ガンダムはどれから見ればいいの?という質問にはファースト劇場三部作、と答えていたが、今後は本作がガンダムを代表する作品になるであろう。絵もきれいだし。これ観て面白かったらあとはファースト劇場三部作なりなんなり好きなガンダムから観ればいいし、そうでなかったらガンダム向いてないんじゃないかとも思えるわけで。


オールドファンとして気になった細かいところを挙げればキリがない。そもそも時系列がいつなのかわからない。オデッサ作戦前だというのにスレッガーさんがいたり、そのオデッサ作戦にしても、マ・クベが支配するウラル山脈(だよな)を攻め落とす作戦で、ホワイトベースベルファストに入港するのはその後である(マ・クベが核を使う描写はTV版にあるが)。ガンダムではグラナダが月の裏側にあるように、旧世紀(我々の時代)と宇宙世紀で地名が異なることが少なくない。必ずしも現実のオデッサは関係なのではないか(オデッサが起点だからオデッサ作戦て名前にした可能性もあるが)。一年戦争ジブラルタル攻略戦とか聞いたこともない。Vガンダムで、あのジオンでさえ手を出さなかったジブラルタルと言及されてるのに。Vガンダムのことだから安彦氏は知らなかった可能性はあるが(そこはちゃんとスタッフが設定考証しろよとも思う)。あと無人島の飯が豪華すぎとか、高機動ザク強すぎないかとか。それに、ドアンのザクが他のザクを倒すのに意義があって、ガンダムがやっつけちゃったらラストの意味変わってこないか?とか思ったり。まあこれらを「翻案」したのが本作なのだから、言うだけ野暮なのだろう。


とにかく、ガンダム一番の代表作ができたのは間違いない。スクリーン数も減りそうなので少しでも興味のある人は早めに観に行ってほしい。

映画「シン・ウルトラマン」を観た

ウルトラシリーズにはそれほど思い入れはないのだが、シンプルに面白かった。テンポも良く退屈しなかった。終わりも良かった。
ネタバレしない範囲で言うと、山本耕史が良かった。
文章は短いが、私は楽しかったのだ。



<以下ネタバレ>





観終わってしばらくしてからじわじわと感想がわいてきたので追記しておく。
全体的に4話くらいのオムニバスっぽい感じだった。
冒頭、禍威獣にいかに人間が対応してきたかをダイジェスト風に紹介するところはスピード感があって良かった。禍特対の設立経緯にもなっている。
最初の(だよな?)スペシウム光線はモーションがゆっくりでかっこよかった。
最初の宇宙人(本作では「外星人」)がいやらしい感じがじわじわきた。
巨大長澤まさみにはビックリした。ウルトラマンっぽい演出だと思った。
ニセウルトラマンとの対決も、ヒーロー物っぽいと思った。
山本耕史パート(メフィラス)が一番印象に残った。今大河ドラマ(「鎌倉殿の13人」)に出てるので、観るたびに本作を思い出して困るくらいハマリ役だった。財布が分厚かったので何が入ってたのか興味ある。決着をつけないで地球を去ったのは意外だった。
ゾフィー(ゾーフィ)が人類を滅亡というか宇宙を壊すためにゼットンを持ってきたのは驚いた。ゼットンは兵器。人間と力を合わせて倒すのが良かった。タイムカウントも良かった。
ラスト。カットアウトのごとく、その後を観客にまかせる感じなのが良かった。

映画「クラッシャージョウ」を観た

YouTubeで無料配信された「クラッシャージョウ」を観た。1983年のアニメ映画である。当時テレビでCMがバンバン流されてた記憶があるが、その頃子供だった私は観に行くことができず、ずっと気になってた。あれから何十年も経ってこういう機会で観ることになるとは不思議な気分である。


面白かった!スペースオペラって言うんですか、宇宙をマタにかけて主人公たちが大活躍!って感じで。最初から最期までハラハラドキドキしっぱなしで見せ場しか無い。
ロボットが出てこないメカアクションが逆に新鮮だった(パワードスーツみたいなのは出てきたけど)。子供の頃からアニメ=ロボットアニメみたいに思ってるフシがあるから。
作画も今見ても見劣りしないというかCG感が無くて味わい深い。


そして何より、これ単体で1本の映画として楽しめるのが良いと思った。当時劇場で観てた人たちがうらやましい。