上伊由毘男のブログ

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俺たちが夢見たキャッシュレス社会はこんなではなかったはずだ

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今月からセブンイレブンファミリーマートが独自のスマフォ決済サービスをはじめた。俺は1日に何度もコンビニで買物をするヘヴィユーザーだが、もううんざりだ。


何がって、両方とも俺になんのメリットもないからだ。


7pay - セブン‐イレブンで使えるかんたんスマホ決済


FamiPay|サービス|ファミリーマート


なんちゃらペイの多さに辟易している人も少なくないと思うが、この2つは格別だ。今まであったnanacoやファミマTカードと言った自社サービスを改悪し、さらに使い勝手の悪いサービスに誘導しようとしている。


そしてこの2つに限らず多くのスマフォ決済サービスではユーザーにやたら手間をかける。キャッシュレス社会目指してたらレジでもたつく客が増えて待ち時間が増えた。オマケに財布はいらない代わりにサービスごとに各独自アプリを使わされる。事前にインストールも必要だし、会計のたびにそれらを選ばなかければならない。


スマフォ決済サービスが乱立する前、キャッシュレス社会はわりといいところまでいっていた。FeliCa電子マネーSuicaを筆頭に使えるところが全国に拡大し、とうとうあの殿様AppleまでiPhoneで対応した。


あるいは人手不足を背景に開発が進んでいた無人コンビニ(本当の無人とはかはありえんけど便宜的に今そう呼ぶ)の決済方法としても検討されていた。


赤羽駅のハイテク売店に行ってきた〜人工知能は人手不足を救うか - 上伊由毘男のブログ


それがどうしたことか。


囲い込みだかビッグデータだが手数料ビジネスだかしらんが何%還元とかの力技で普及させてユーザーの利便性はほったらかし。店員さんもなんちゃらペイが増えるたびに仕事が増える(なお給料は増えない模様)。


あの何%還元もクセモノで、結局そのスマフォ決済サービスの使える店にあらかじめ売上を取られているとも言える。我々は得だと思わされながら買い物の自由を奪われているのだ。そのへん踏まえた上で高還元狙いとして“おトク”にお買い物するのはもちろん個人の自由だ。
だがその原資がどこから出てるのかと考えると、ケータイ長期ユーザーの方が損をするようなMNP乗り換えキャッシュバックに通づる感じ悪さがある。


各サービス会社が公式サイトで公開しえいる情報はわざとかと思うくらい探しにくくわかりにくい。ネット上ではスマフォ情報を解説や案内をするニュースサイトもあるが、その担当者さえ匙をを投げたなんて話もある。
これは、スマフォ決済サービス各社はわざと利用者を混乱させ、考えるのをやめさせ、自分たちのサービスだけを使わせようとしている、そんな勘ぐりもしたくなる。それは合法なんだろう。だが合法ではあっても顧客サービスという発想からは果てしなくかけ離れているし、大企業の大企業たりうるヴィジョンもない。こうして結局国内でガラパゴス騒動しているうちに海外サービスに全部おいしいところかっさらわれたという事例を果たして何度見てきたことか。


私はかつて PayPay(ペイペイ)に5,000円チャージして後悔した男である。そして今回もまたうかつにもひっかかってしまった。7payに1,000円チャージしたらおにぎり1個無料になるってんでチャージしたが、同時に私は1,000円必ずセブンイレブンで買い物しなければならないという縛りを受けてしまった。セブンではペイペイやLINE Payも使えるようになったが、でも7payを使わねばと言う縛りを受けてしまった。おまえいいかげん2回目なんだから少しは考えろよとは俺も思う。思うから、反省のために恥を忍んでここに書いておく。皆様方、スマフォ決済サービスの高還元祭りはくれぐれもお気をつけなされよ。


そして私は疲れた。やれあれがトクだどこの還元が高いとか考えることにもう疲れた。貧乏人なんだから本来はここで頭使って“おトクに”買い物すべきかもしれないが、高還元と同時にどこで買い物するかという自由を奪われることは“おトク”なのか?決済アプリの通信に時間がかかるからとレジに並ぶ前からアプリえらんで起動して画面出しておくことが、“おトク”なのか。


もういい。
キャッシュレスはFeliCaでいい。なんならデビカでいい(クレカはクレカで罠がありそう)。還元ポイントのことで頭をなやますのはもう嫌だ。無人レジもっと大量に普及してFeliCaでピッ!ってやって買い物済ませられる世の中になってほしい。
コンビニでアイス1個買うのにどこかの決済サービスのアプリ選んで(時間かけて)起動して店員に手間や時間かけさせてそのぶんレジに時間かかってしまうようなのは、キャッシュレス社会の名を借りた違うなにかなんじゃないかって気がしてならない。
そしてこうして考えることに疲弊した消費者が使わなかった結果浮いた予算が、また次のキャンペーンに使われるのだろう。俺たちは永遠に消費社会の奴隷なのか。


といいつつまた数%アップ!とかのキャンペーンはじまったら使っちゃうんだろうなあ。我ながらアホである。