上伊由毘男のブログ

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コンビニが誰でもできる仕事ってんならお前やってみろよ

コンビニが便利になればなるほど店員の仕事は増えるけど給料は増えないんだよ。


十年くらい働いたコンビニを俺が辞めたのは、将来に全く希望が持てない、お先真っ暗だって気づいたからだ。いずれ自分の店持ってって夢見てた時期もあったんだけどな。
コンビニは競争力強化のためどんどんサービス向上をしていく。カウンターフードは種類も手間も増えていく、宅急便はゴルフやスキーも取り扱うようになる、コピー機はどんどん多機能化していく、おでんは通年になる、季節商品(中元歳暮クリスマスケーキ他年賀状恵方巻きとかどんどん増える)は予約課せられる、雑誌の取り置きははじまる、地元新潟の店だったから雪降ったら除雪もしなきゃならない、レジのオペレーションもどんどん増えていく、そうやって現場の仕事は果てしなく増えていく(減ることはない)のに給料は全く増えない。それで東京の本部のお偉いさんだけが肥え太っていくんだぜ(本部も下っ端は奴隷)。こんなんじゃ暗澹たる気分にもなるだろ。
俺が働いてたのは20世紀の話だから、それ以後コンビニがどんだけ便利になったか考えると、今の店員どんだけハードだよって思う。でもそれで給料が飛躍的に上がったわけじゃないからな。最低賃金ギリギリchopってのは俺の頃もそうだった。


「コーヒー手渡しやってる暇ない」コンビニ人手不足で店員の仕事量増加、やりがいも乏しく - 弁護士ドットコム : https://www.bengo4.com/c_5/n_7368/

「仕事自体は簡単ですよ。言葉の壁がある外国人でも問題なくできるんだから」

一個一個の仕事は確かに簡単である。コンビニの仕事は高校生のバイトからオーナーのジジババまで同じ仕事が出来るように細分化・マニュアル化されている。しかしその一個一個の仕事がどんどん増えていくのに、有限な時間の中で人手も増えずに対処しなければならない。心身ともに削られるわ。

実際にどれくらい人手不足なのだろうか。藤田さんによると、週1回土曜日、(夜間を一人で回す)ワンオペの日があるという。

俺も深夜ワンオペだったけど(店長だから手がないところに入らなきゃだから昼も夜もちゃんぽんだったけど)2018年にまだワンオペやってるチェーンってすげえなすき家じゃあるまいし。本来二人以上でやるべき深夜の仕事を一人でやったからって給料倍になるわけじゃない。しかも深夜って楽そうなイメージあるから悲しいことに同じ店のパートさんやオーナーにも大変さが理解されない。どうせジャンプ読みながら廃棄食ってるんだろくらいのイメージしかない。じゃあお前代われよ。掃除も納品も陳列も一人でやってレジに客が来るたびに作業が中断されて効率とは程遠い。しかも変な客の相手もしなきゃいけないし誰も助けてくれない。一晩中チンピラに粘着され恫喝される恐怖がわかるか(今なら威力業務妨害の現行犯とか叫びながら私人逮捕するけど当時はそういう知恵がなかった)。

利便性・効率性を追求した結果、コンビニ店員は『誰でもできる仕事』となり、そして『雑にあつかっていい存在』と、軽くあつかわれていると思います

膨大な業務の積み重ねによる負担、単純作業の連続によるやりがいのなさ、客からのイメージの低下。この負のサイクルから抜け出せる日は来るのだろうか。

来ないんじゃないかな。
仕事がハードでもちゃんと人間らしく扱われて仕事に見合う報酬が払われれば人手不足は解消するだろう。今のコンビニなら給料倍もらったっていいくらいだ。しかしそれができないのもわかってる。人件費払うのは本部じゃなくてフランチャイズ契約してる各店のオーナーだからな。人件費を増やせないほど上納金が多い。無理なんだよ。とはいえオーナーが夜勤バカにしながらベンツとかビーエムとかブイブイ乗り回してたり東南アジアに女買いに旅行行ったりしてるの見ると除雪用のスコップで頭殴りたくはなるが。


コンビニが今のまま続くなら業態自体が詰んでると言えるかもしれない。無人レジとかアマゾンの無人コンビニとかうまくいくかどうかわからないけど、何かしらの大きな技術革新が起こらない限りは、利便性という錦の御旗のもと無限地獄は続くんだろうな。