私も子供の頃は子供並みにアニメや特撮を観てました。ぶっちゃけ大人になってからのほうが観てる気もしますがそれはそれとして。
「子供だましは子供もだませない」なんて言葉もありますが、こっちが子供だからってさも子供向けに作られた作品ってのは、子供心に「子供だからってバカにしやがって」みたいに感じることもありました。子供のくせに。
だから、コン・バトラーVや勇者ライディーンのような「毎週一機(一匹)ずつ敵がやってきて主役が倒す」番組よりは、そうじゃない番組のほうが好きだったんです。
だから、ガンダムだったり、ダグラムだったり、ダンバインだったりが好きだったんですね。
もちろん子供ですから、早い話ロボットが暴れて戦ってりゃなんでも良かったんでしょうけど、いかにも子供向け的なおちゃらけとかが入ってると、「そういうことすれば子供が喜ぶと思って作ってるんだろ。ハン!」とか思っちゃって、あんま好きじゃなかったんですよね。そう言いながらタイムボカンシリーズとかはそれはそれで観てましたが。
でも、ガンダムなりダグラムなりダンバインなりは、そういう子供の“背伸びしたい欲”をうまくついてたとも思うんですよ。“俺はそこらの子供とは違う感を出したい欲”とか。
そういうことを考えながらやることはおもちゃ買ってるだけなので、子供以外の何者でもないわけですけど。そういう不整合も含めて子供だなあと今振り返れば思うわけですが、子供時代は「子供向けじゃなくてすばらしい」みたいなこと思っちゃうわけですね。子供のくせに。
実際、学校のクラスメートとかも、宇宙刑事シリーズとか観てたりしたので、私だけじゃなかったと思いますよ。なんというか、未就学児向けの番組、戦隊モノとかを卒業した子供向けってのが、昔は一定数あった気がするんですよ。
今どうなんでしょうか。
ニチアサ特撮観てると、戦隊モノと平成ライダーシリーズと、どんどんターゲット年齢層がかぶっていくような気がして。平成ライダーシリーズは、クウガやアギトみたいな大人っぽさを漂わせて未就学児向けの番組を卒業した子供向けだと思ってたんですけど、最近はそんなことないですよね。
戦隊モノも、かつては未就学児向けと、それを小中学生向けとでも言いましょうか、ややシリアスな作品を交互に作ってた気がするんですが(で数字悪くて反動で次の年は思いっきり幼児向けになったり)。
最近の背伸びしたい子供たちは、どこへ行っちゃってるんですかね。私の世代は時代劇も観てたりしましたが、今時代劇も事実上ないですしねえ。
まあ子供向けは子供が喜んでこその子供向けなので、子供が楽しけりゃそれでいいんですけど。
私が子供の頃は子供なりに背伸びしたい、大人に認められた願望がそれなりにあったんですけど、今の子供は違うのかなあって。