上伊由毘男のブログ

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クローズアップ現代「“ギャンブル依存症” 明らかになる病の実態」を見たよ

11月17日に放送されたNHKクローズアップ現代「“ギャンブル依存症” 明らかになる病の実態」を見ました。


“ギャンブル依存症” - NHK クローズアップ現代

京都大学大学院医学研究科 医師 鶴身孝介さん
「意志の問題で片づけられてしまいがちだが、脳にも明らかな変化が起きている。
ギャンブル依存症の)影響は大きい。」

社会の中で、ギャンブルの依存症者ができるような仕組みといいますか、そういうギャンブル依存者を作り出すことは非常に簡単なんですね。
でもそれを回復させる仕組み、あるいは回復させることを支援する人を育てるのは、大変なことなんです。
ですから、依存症というリスクがあるということを知って、予防とか教育、そして、依存症者への対策というものを充足させないといけないと思います。


ギャンブル依存症は個人の素養の問題ではなく病であり、治療の必要があると。それはわかったんですが、「社会の中で、ギャンブルの依存症者ができるような仕組み」について全く言及がなかったのが残念でした。
やはり、入口の所を締めるというか、そもそもギャンブル依存症になりにくい環境づくりというのが必要であると思うのですが。


1~2割に重症化の危険ギャンブル依存症治療環境整備が急務 医療新世紀 - 47NEWS(よんななニュース)

厚生労働省研究班(代表=樋口進・同センター院長)の推計では、ギャンブル依存の疑いがある人は国内に536万人。成人の4・8%に上る。

 「諸外国の1~2%と比べ日本は多い。町中にパチンコ屋があふれ、気軽にギャンブルをできることが背景にあります」と、病的ギャンブリング外来で責任者を務める河本泰信・精神科医長。実際、同センターでは、原因となった賭け事の9割をパチンコやスロットが占めている。


私自身はギャンブルの類は全くと言っていいほどやらない(気休めに宝くじ買うくらい)ので、ハマる人の気持というのはよくわかりません。また、禁酒法よろしくギャンブルを全面的に禁止しろとも思いません。人が依存症になるほどギャンブルにハマるというんはきっと本能的に好きな部分があるのだろうし、それを法律などで無理やり禁止にしても人の欲求そのものが抑えられるわけはないので。


競馬競輪などの公営ギャンブルは、そもそも物理的に会場が市街地から離れていて、「大人の嗜み」としての区別はある程度されてると感じます。
それに比べると、パチンコ等は誰でも簡単に入れる駅前等に堂々と存在し、テレビCMもバンバン流されているのは、ちょっとどうなんだろうとは常々思っています。


その入口の話、ギャンブル依存症を予防するための環境づくりの話題が出てこなかったのは、ちょっと惜しかったです。この話題はおそらく民放で扱うことを期待できませんから、NHKに取り組んでいただきたいところです。