上伊由毘男のブログ

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経団連「税金払いたくないでござる」

お前らが商売できてるのはお前らだけの力だとでも思ってんのか。
時事ドットコム:法人減税「やらなくて結構」=課税ベース拡大をけん制−経団連会長

日本経団連米倉弘昌会長は8日の記者会見で、2011年度税制改正で検討されている法人税減税について「課税ベースの拡大(と引き換え)と言うなら、(やらなくて)結構ですと言わざるを得ない」と述べ、税率引き下げ分の財源を租税特別措置の縮小など企業の負担増で賄う案は受け入れられないとの考えを強調した。

こんなのも。
最低賃金上昇で弱者締め出し:日経ビジネスオンライン
人件費払えないから人員を削減し雇用が減ってしまうとこの記事は言いたいようだが、では企業が利益を出すために最低賃金は低いままにしてワープアは引き続き奴隷として働いて欲しいと言ってるのと同義なのだがわかっているのか。


この手の話をすると必ず「企業が潰れたら結局雇用は減り景気が悪くなる」という話が出てくるが、そのために個人が奴隷として働かねばならんというのは本末転倒もいいところだ。この10年、企業が何度「空前の利益」をあげても人件費は減り非正規雇用は増え続けている。
10年以上賃金が下がり続けている日本:日経ビジネスオンライン
企業が潤えば雇用が増える安定するなんてのは口からでまかせの嘘っぱちなのだ。


企業があって人があるのではない。人があって企業があるのだ。
法人税率にしても、国際競争力云々と言う話をするときに、日本がサービス残業という国際標準からしたら「ズル」をしまくっていることをまったく無視してるのだからあきれて物が言えない。盗人猛々しいとはこのことか。日本の企業は労働力泥棒であり、諸外国並みの税率を求めるならば諸外国並みの労働環境を整えてから言え。


税金は払いたくねえ人件費は払いたくねえ利益だけ欲しい既得権は保護しろ労基法違反は見逃せ等という企業。これが個人だったらただのゴロツキろくでなしである。そんな会社はさっさと潰れてしまえばまともな会社のビジネスチャンスになる。


真面目に働いて税金を収めている人がバカを見る社会が勤労意欲を失わせるように、真面目な会社がバカを見るような社会も経済活動を停滞させる。だから今日本はこんなになってるのだということがなぜわからん。
日本の再浮揚は、ゴロツキ企業を駆逐し、健全な企業に入れ替えることから始まるのだ。


(追記)コメ欄で「株主や経営者が搾取してるわけじゃない」と指摘があったが、企業は利益を増えようが減ろうが、どれだけ内部留保があろうが、株主重視・雇用軽視の姿勢は鮮明である。
大手製造業、株主重視で人員削減 内部留保、空前の33兆円 - 47NEWS(よんななニュース)