上伊由毘男のブログ

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市場原理という危険な幻想

またカビのはえた冷戦脳か。福祉と競争を対立軸においてる時点で以下略。
福祉国家と言う危険な幻想 - 藤沢数希 : アゴラ - ライブドアブログ
競争だけでカタがつくなら野生の動物と変わらねっての。国家も法律もいらないじゃん。
社会の発展に競争が必要だというのに異論はないが、だから福祉をおろそかにしていいということにはならない。
市場原理が正常に機能するためには公正な競争が不可欠なのだ。
際限のない競争は勝者と敗者を固定化し、一度勝ってしまえばあとは競争無くして勝者の果実を永遠に得ることができるようになる。そして勝者は自らの地位を守るため「新規参入者を排除し競争をなくそうとする」のだ。
勝者が勝った後も競争にさらされるように、敗者にも等しくチャンスが与えられなければならない。


この手の「自由と競争」「福祉と平等」を無理やり対立軸に据える主張は、現時点での勝者が「負けたくないでござる!絶対に負けたくないでござる!」と言っているに過ぎない。
自由競争の名のもとに福祉切り捨てを主張する者こそが、自分が永遠に勝者であるために敗者復活を妨害し競争を避けたがっているのだ。


真に競争を望むなら、機会は平等でなくてはならない。
たまたま金持ちの家に生まれたものが何の苦労もなく富と名声を手にしたり、たまたま貧乏な家に生まれたものが一生貧困スパイラルにとらわれるようでは、社会に必要とされる競争は生まれず、社会は閉塞感に覆われるだろう。
今の日本のように。