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上伊由毘男のブログ

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セーフティネット無き国に未来などあるわけがない

20〜30代自殺率、最悪…動機に生活苦 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
自殺率「生活保護受給者」は2・5倍 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
生活保護に関しては何かと「人の税金でのうのうと暮らす社会の寄生虫」「ヤクザがベンツ乗り回すための制度」「生活保護費で回転寿司、ケータイ代2万5千円、生活保護など不要」などのように言われるが、実際の不正受給はほんのひと握りで、多くは生活保護を受けられない、あるいは受けているが故の苦悩、社会の無理解で死に追いやられている人が多数いるのだ。
もちろん不正受給を見逃せと言っているのではない。むしろ限られた財源なのだから不正受給に関しては罰則を厳しくするなりなんなりきちんと対応すべきだ。しかしそのために本当に必要な人に制度が適用されないようでは本末転倒ではないか。自動車が死亡事故起こすから自動車禁止とか、ケータイが犯罪に使われるからケータイ禁止とか言ってるようなものだ。
20代30代の人の自殺について「まだ若いのに」などの定型文もあるが、言いかえれば、その若さでも将来を悲観してしまうほどこの社会全体に絶望感が蔓延しているのだ。なんでもかんでも社会のせいにするなという声もあろう。だが少なくとも、マジメに働いていれば苦労したなりにささやかでも幸せになれるという展望を無条件に描けた時代ではないまた事実なのだ。
事実を認め、時勢にあった変化が、社会に求められている。
生活保護は恥ではない。
失業は恥ではない。
豊かになった人は自分の力だと思うのだろうが、だからといって貧困は自己責任ではない。
貧困は誰もがなりうる社会問題として、社会全体で取り組んでいく必要がある。
セーフティネットさえあれば死なずにすんだかもしれない命が毎年3万だ。交通事故の何倍もある。それひとつとっても、迅速かつ抜本的な対策を急がなければならないし、それとともに我々の意識も変えていかなければならない。