上伊由毘男のブログ

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ブラック企業が業績いいのはあたりまえだろルール違反なんだから

餃子の王将の研修を見て、「それで業績いいんだからそれが正しくね?」みたいな意見がある。
ブラック企業の業績がいいのは当たり前である。なぜなら彼らはルールを守ってないのだから。サッカーで手が使えたら、レッドカードやイエローカードが無かったらどうなるか考えてみればいい。
人格を否定し、人間を組織に従順な労働マシーンにする。そこには人権も法律もない。問題意識が無いからマスコミの取材も受けるし、マスコミも問題意識が無いから平気でそういう企業を取り上げもてはやす。
するとどうなるか。
自分で判断する力を失った人は組織全体が間違った方向に行ってても気付かず、ときに自らの意思に関わらず(いやもう意思など無くなってるかもしれない)犯罪に加担してしまう。企業犯罪の多くは、こうした麻痺した感覚によるものだろう。
弊社新入社員研修について:餃子の王将

職場で必要とされ、また、自分の存在意義を確立していくためには、これまで個性や個人の自由が大切だという名目の下で放任されてきた、自己中心的(我儘)な行動は許されないことを先ずは教えなければなりません。人として、また、チームの一員として個性を発揮するには、それなりの基本を知ることと、ルールを守るだけでなく、当たり前のことを当たり前にすること、即ち挨拶や礼儀、マナー、仲間への気配りを当然社会人として身に付けなければなりません。

会社が社会の一員であるために、法律や人権を守ること、当たり前のことを当たり前だと気づく、あのような研修はクレイジーだと知ることが必要であるわけなのだがそういうことは一切考えてないようだ。だからブラックと呼ばれるわけだが。
過労死マクドナルド、残業代泥棒のすき家、洗脳研修餃子の王将、人間を機械の部品扱いするキヤノン電子、「休みたければ辞めればいい」の日本電産、契約期間を平気で反故にする多くのメーカー。
業績が上がれば法律は守らなくても良いというのは、自分たちは反社会的非合法組織であると言ってるのと同義なのだがわかっているのか。本気でわかってないところもありそうだが。
面白い日本電産の言い分 - 世迷言、なれど本人至って真面目
本当に「いす」がなかった,キヤノン電子のオフィス - 記者の眼:ITpro

 急激な在庫調整を行った製造業各社にとって,在庫が適正水準に戻ったこれからが正念場。100年に一度の不況を乗り越えるために企業に求められているのは,「いすをなくしましょう」と言って本当になくしてしまえるような,実行力のあるリーダーなのだろう。

こんなふうに真に受けるメディアもある。業績が上がれば非人道、非合法でも良いというのなら、麻薬売ったり強盗殺人でもした方が儲かるではないか。
そんな風潮に対しても、理不尽を押し付ける会社に対しても、我々はNOと言える人間であらねばならない。
組織に忠誠を求めるような企業では、あなたが犯罪者になっても会社は守ってくれないだろう。
「喜んでサービス残業してる俺かっこいい」などと自己犠牲に陶酔してる人にはそこのところはよくよく考えて欲しい。